吸血鬼の手帖

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† 妖魔の宴 ドラキュラ編2

原題:The Ultimate Dracula vol.2
作者:ジャネット・アシモフ、マイク・レズニック、ローレンス・ワット・エヴァンス、他(Janet Asimov, Mike Resnick, Lawrence Watt-Evans)
訳者:嶋田洋一
表紙:打道宗廣
発売:竹書房 竹書房文庫
初版:1992年12月06日
原語版初版:1991
価格:563
頁数:310
 本書は、ドラキュラ伯爵とその眷属の物語である。
 ブラム・ストーカーの『ドラキュラ』という物語は数多くの作家たちの手によって果てしなく増殖し続け、数多くの末裔たちを生み出してきた。
 ベラ・ルゴシ主演の『魔人ドラキュラ』から60年経った現在まで、クリストファー・リイ主演の作品など無数のドラキュラ映画が製作され、巨匠フランシス・コッポラ監督も新たに大作映画化に朝鮮した。
 本書はそういったストーカーの子供たちの活躍を、SF、ミステリー、ホラーなどの分野の俊英たちが描いたホラー・アンソロジーの決定版である。
収録
1.[序文]ドラキュラ伯爵の活躍
菊地秀行
2.感染
The Contagion
ジャネット・アシモフ
Janet Asimov
3.かわいいベイビー
Sugar and Spice and...
カレン・ロバーズ
Karen Robards
4.吸血鬼の夢
Vampire Dreams
ディック・ロクティ
Dick Lochte
5.杭なき人生
Much at Stake
ケビン・J・アンダーソン
Kevin J Anderson
6.恐怖の名前
The Name of Fear
ローレンス・ワット・エヴァンス
Lawrence Watt-Evans
7.暗い夜明け
The Dark Rising
W・R・フィルブリック
W.R. Philbrick
8.ロス・ニーニョス・デ・ラ・ノーチェ
Los Ninos de la Noche
ティム・サリヴァン
Tim Sullivan
9.小夜曲
A Little Night Music
マイク・レズニック
Mike Resnick
10.ロキュラダおじさん
Mr. Lucrada
ジョン・ラッツ
John Lutz
11.時の先端
In the Casp of the Hour
ジョン・グレゴリー・ベタンコート
John Gregory Betancourt
12.夜の子供たち
Children of the Night
クリスティン・キャスリン・ラッシュ
Kristine Kathryn Rusch
13.[エッセイ]我がドラキュラ映画の時代(後編)

14.[セレクティッド・フィルモグラフィー]
Selected Filmography
レオナード・ウルフ
Leonard Wolf
 1を再読したので勢いで2も。
 映画『魔人ドラキュラ』公開から60年を記念して発行されたアンソロジーです。
 ってことで、発行は1991年(日本語版は1992年)と約20年前……。
 でも、面白いものは何年経とうが面白い。

 1と2でどちらが好きかと問われたら1の方が好きなんですが、2に収録されている『杭なき人生』が好きすぎる。
 ベラ・ルゴシとヴラド・ツェペシュの組み合わせですよ。1粒で二度美味しいですよ。
 ルゴシの『魔人ドラキュラ』が好きなら知っているであろうエピソードと、ヴラド公好きなら知っているであろうエピソード、両方をうまいこと合体させているのがたまりません。

 巻末に掲載されている菊地秀行『我がドラキュラ映画の時代(後篇)』がまた面白いのですよ。
 あの映画は微妙だっただのなんだの、菊地節だから許せるノリ。
 あと『セレクティッド・フィルモグラフィー』もなかなか便利です。
 もちろん、最近の作品は掲載されていませんし、掲載数そのものも少ないのですが。
 こういった一覧が欲しければ吸血鬼映画B級大全をお薦め。
 って、吸血鬼映画B級大全、まだ手帖で紹介していなかったことにこれを書いていて気付きました。私の馬鹿。

 吸血鬼映画B級大全共々、多分絶版……。

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