吸血鬼の手帖

吸血鬼の館††幻想館†† 管理人"悠貴"による吸血鬼関連作品感想手帖。
[全掲載作品50音] [カテゴリ別50音] [発売日昇順] [発売日降順] [掲載日降順] [ルーマニア旅行記]


« 魔月館奇譚2 | メイン | chocolate-三原ミツカズ作品集- »

† 百年の満月4

作者:たかもり諫也
イラスト:黒井貴也
発売:新書館 ウィングス文庫
初版:2005年01月25日
価格:600
頁数:271
 リュシアンの母・美しいオルタンスの亡骸を葬るため、ヴィクトルの故郷から彼の同族たちがやって来た。
 年を経た深いまなざしを持つ少女エヴァと、ルビーの瞳に激情を秘めた青年ナーダシュ。
 不老不死のリデリク・ナダリ――吸血鬼――。
 ニゲラの花に囲まれた愛するオルタンスに、リュシアンとヴィクトルは、永遠の別れを告げる……。

 美しいヴァイオリンの響きとともに、物語は幕を閉じる!!
 決して面白くないわけじゃないし、話自体綺麗にまとまっているんですが、それゆえに気になる。気になってしまう。
 最終巻だから仕方ないといえば仕方ないのだろうけども、とにかく全力で「まとめ」に入っているのが読んでいてありありと伝わってくるのですよ……。
「1冊まるまる壮大なプロローグ」っていうのはよくある感覚なんですが、「1冊まるまるエピローグ」はあまり記憶に無いです。
 悪霊王のその後はどうなったとか、なんかまだまだ書けそうな部分いっぱいあると思ったんですが、やはりこれは大人の事情ってやつ?
 広げきった風呂敷を綺麗に閉じたけど荷物こぼれました、って感じでした。
 2~3巻で気持ちが盛り上がった分、ちょっと残念なのは否めないです。

 トランシルヴァニア云々が出てきたりして、最後まで吸血鬼モノの王道を押さえる精神は偉いと思うのです。最近の吸血鬼モノって捻った設定多いから。

関連するエントリー

コメント・トラックバックはご自由に。

トラックバックURL

このエントリーのトラックバックURL:
http://www.vampyre.jp/mt/mt-tb.cgi/1180

コメントする