吸血鬼の手帖

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原題:The Keep
作者:F・ポール・ウィルスン(F. Paul Wilson)
訳者:広瀬順弘
発売:扶桑社 扶桑社ミステリー
初版:1994年01月30日
価格:505
頁数:322
 クーザの前に現れた吸血鬼モラサールは、自分に協力すればドイツ軍を皆殺しにしてやると取引をもちかける。ナチスを憎むクーザはモラサールの申し出を受けるが、その背後に隠された恐るべき奸計を知るべくもなかった! 同じころ、クーザの娘マグダはグレンと名乗る謎の男と出会う。城塞の内部を詳しく知るこの男は何者なのか? そして、父親を救出するために、マグダとグレンが城塞へと向かったとき、人知を超えた戦いの幕が切って落とされた! 正統派ホラー小説の旗手ウィルスンの代表作。<解説・尾之上浩司>
 いやぁ、面白かった。何で今まで読まずにおいたのかと自問。ほとんど一気読み。
 まずナチスと吸血鬼という組み合わせからしていい感じ。とは言ってもナチスが吸血鬼の研究してるとかではなく。
 正体のわからない殺人者に翻弄されていく正規軍とSSの兵士たちがすごくいいし、正規軍側の大尉とSS少佐もキャラが立っていていいのですよ。吸血鬼のラドゥ・モラサール子爵は単純そうに見せかけて計算高いし、「なんだ、それってわざとだったのか!」と手を叩きたくなりました。
 作中に出てくる禁書の名前がラヴクラフト系らしいのですが、そちらは詳しくないのでわかりませんでした。いつか読もうと思いつつ読んだことないのですよ、ラヴクラフト。
 シリーズ化されていて他にも何冊か出ているそうですが読んでいません。他も吸血鬼モノなのかしら……。
 映画化されています。が、映画の方はあまり評判が良くないようです。未見なのでわかりません。

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コメント

「ナイトワールド」サイクルは、別の作品だった「マンハッタンの戦慄」「ザ・タッチ」の登場人物が、一堂に会して壮大な話になる物語で(某「ツバサ」みたいに)残念ながら吸血鬼ものではなくなります。
ただ、私の最も敬愛する作家の一人、ウィルスンだけあって、そのB級テイスト満載な面白さは確実。機会があったら読んでみて下さい。

ああ、吸血鬼モノではなくなっちゃうんですね。残念。
って、某ツバサみたいにってことは、やはり前提作品を全部読まないと面白さ半減ですよね。うわ探すの大変そう。

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