吸血鬼の手帖

吸血鬼の館††幻想館†† 管理人"悠貴"による吸血鬼関連作品感想手帖。
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† 魔女たちの長い眠り

作者:赤川次郎
発売:角川書店 角川ホラー文庫
初版:1997年08月10日
価格:560
頁数:293
 ――人間って、本当に馬鹿だわ。見当外れのことでわざわざ私たちを駆り立てて……。人間が私たちに勝てるわけがないのに――。
 夜が降りてきた。暗がりが町を大きな翼で包みこむ。静かで平和にみえる町の背後で起こる動機不明の連続殺人事件。誰が敵で誰が味方か。狂気と憎悪と混乱渦巻く中で、人間の想像を超えた恐るべき何かが動き始めた!! 闇と血が支配する<谷>の秘密とは!? 「魔女たちのたそがれ」に続いて贈る、ニュー・サスペンスの決定版。
 《魔女たちのたそがれ》の続編。
 口絵が怖いです。(またか)
 前作同様ミステリー風味の文章で進んでいきますが、ホラーです。前作ラストで正体が仄めかされている分、続編であるこちらの方が吸血鬼色が強いので、吸血鬼モノとして読みたい人はこちらだけ読むのも手かも。一応独立した作品になっているので、読めないこともありません。
 血塗れシーンはあっても吸血シーンそのものズバリは無し。なんというか、別に敵は吸血鬼じゃなくてもいいね、が結論。吸血鬼そのものの恐怖より、その支配を受け入れてしまう人間心理の方が強く打ち出されているように感じました。
 ま、とりあえず「超能力少女vs.吸血鬼」ということで、食指が動く人は是非。

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