吸血鬼の手帖

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† 斜向かいのヘブン

この作品にはボーイズラブ要素が含まれている可能性があります
作者:砂原糖子
イラスト:依田沙江美
発売:新書館 ディアプラス文庫
初版:2005年08月25日
価格:560
頁数:271
 「俺、吸血鬼だから」
 無口で無愛想な上司、羽村から、とんでもないことを聞かされた久條。勿論本気にするはずもない。久條はムキになって羽村の思い込みを正そうとするが、彼は頑なだった。
 だが共に過ごす時間が増えるにつれ、実は人と話すのが好きだったり、食玩集めが趣味だったりといった意外に可愛い素顔を知り、久條は羽村に惹かれ始める……。
 ほんのり不思議テイスト、年下攻めリーマンラブ!!
 ボーイズラブです。嫌いな人は要注意。

 一応濡れ場有りのBLなんですが、多分濡れ場部分をごそっと飛ばして読んでも問題無い程度です。
 飛ばしても差し支えない程度しか出てきません&濡れ場メインじゃありません。

 久々に自分好みの雰囲気のBL読んだかも。
 年下攻めとかリーマンラブとか別にジャンルに拘りは一切無しで、久條の苦悩と葛藤が良いですなー。「吸血鬼なんていねぇよ!」から始まって、段々と親密になっていく過程とか。
 単純でやたら真面目な吸血鬼が可愛かったです。
 登場人物も最近のBLにありがちな男オンリーではなく、男女半々くらい。
 設定がファンタジーになり過ぎず、その一方で、吸血鬼という題材ゆえにファンタジー。程よいバランスでした。

 オチがちょっとだけ好みじゃなかったんですけど。
 血を飲んで弱体化する吸血鬼はどうかと! 常人の血は薄め液なのか!? 作中の文章を逆手に取ると、羽村の血を久條に飲ませちゃえば久條も吸血鬼化するってことですかね~?
 それを差し引いても面白かったからいいやって感じです。

 身内に突っ込まれそうだけど、決して眼鏡とスーツに萌えたわけではないですよ?

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