吸血鬼モノではありません。

　恐ろしくカテゴリー分けに悩む本だな……。一般でもなく成人向でもなくボーイズラブでもなく、そしてその全てでもある。
　知っている人は知っていると思うんですが、「まんがグリム童話」という雑誌がありまして。分類するならば、レディコミ？　女性向けエロ（≠ボーイズラブ）って感じで……。要するに「昔ながらのお話（童話etc.）をエロ風解釈しちゃおーぜ！」なノリのシリーズ。勿論エロ度も微エロからエロエロまでさまざま。
　帯にもあるように、スローガンは「大人のための官能メルヘン」。

　で、今回のこの『まんがグリム童話 ドラキュラ』は、そんな雑誌の中から実在or怪奇系を集めてきました！っていう1冊です。
　「フランケンシュタイン」「ドラキュラ」って来たら、そのドラキュラはブラム・ストーカーのドラキュラだろう！　と思いきや、串刺し公ヴラド・ツェペシュの方というフェイントっぷり。
　基本的にレディコミなんで登場人物は全員美形です。妄想力の限りを尽くして美化されています。フランケンシュタインの怪物ですら美形。あ、さすがにエレファント・マンだけは美形になりようがありませんでしたが。
　背後に薔薇が飛んでそうなサラサラストレートな黒髪のヴラド・ツェペシュに激しく違和感。
　それなのに友人からは「ヴラド公が黒髪ロン毛の美形兄ちゃんになってて、悠貴っち好みだな～と思った（爆）」というメッセージが届きました。
　誤解です。
　黒髪ロン毛美形男子は大好きですが、時と場合による！