「吸血鬼は世界中に常に12人しかいない」
「吸血鬼は魂を相続する」
「1人死ぬと生前選ばれた後継者が吸血鬼として蘇る」
「吸血はそのための儀式」
「存在しないことになっている13人目」

　というような面白い設定。タイトル通り狼男もご登場。むしろそっちが主役。
　安月給（？）でこき使われ、弾丸は自腹、撃ちすぎたら生活費が吹っ飛んじゃう。そんな庶民的な狩人もなかなか笑えて良し。
　今の世の中にハンターがいたら、確かにこんな生活になっちゃうのかも。
「（科学的には）なにもいないことになっている」から「毎日を安心して暮らせる」って、我々の世界にも言えますよね。
　いや勿論今の日本に吸血鬼etc.が跳梁跋扈していると言いたいわけではないですが。
　一般市民が知らない出来事はきっとたくさんあるに違いない。

　第3話の扉、

「深淵を覗き込む者は気をつけろ」とその男は言った。
「人が深淵を覗き込むとき深淵もまたその人を覗き込んでいるのだ」

　ニーチェのこのネタは本当に吸血鬼に似合いますね。格好良い台詞ですよ。
　と思わせておいて、深淵＝下水道なのが大爆笑でした。ごめん、ツボに、ハマって……（笑）

　素朴な疑問。
　吸血が後継者との契約の儀式だとすると、普段は何食べて生きてるんだろうこの世界の吸血鬼。